プロのパーソナルトレーナーが教える美しい背中を作るコツ−肩甲骨編
横浜市南区井土ヶ谷にあるプライベートジム、小松パーソナルトレーニングジム代表の小松弘和です。
目次
プロのパーソナルトレーナーが教える美しい背中を作るコツ−肩甲骨編
背中トレーニングの日。背中下部外側メイン。
この日の背中のトレーニングは背中下部外側メインでした。
背中下部外側下→背中下部外側上→背中中部外側下→背中中部外側上→大円筋下→大円筋上の流れでした。
背中下部
バーベルドリアンベントロウ52kg、バーベルベントロウ52kg、バーベルワイドトップデッドリフト72kg。
背中中部
ダンベルワンハンドロウ13kg、シーテッドダンベルロウ8kg、ベンチダンベルワンハンドロウ8kg。
大円筋
ワイドチンニングリバースグリップ自重、ワイドラットプルダウン35kg、ローロウ大円筋狙い35kg。
今日は所要時間1時間10分でした。サブトレーニングは脊柱起立筋です。
プロのパーソナルトレーナーが教える美しい背中を作るコツ−肩甲骨編
男女共に美しい背中を作るためには、まず背中のシルエット・アウトラインを改善する必要があります。ちなみにトレーニングをしたことある方はおわかりかと思いますが、とっても大変です。
今回は肩甲骨に焦点を当てて美しい背中を作るコツをわかりやすくお伝えしていきます。
ダイエットがこれだけ浸透している世の中で、美しい背中をしている方ってなかなかいらっしゃいませんよね。それだけ希少価値も高いということですね。男女の各ボディコンテストでも、美しい背中は高く評価される傾向があります。
もし美しい背中を手に入れることができれば、周りからの羨望の眼差しを独り占めできるかもしれません。
背中の筋肉が上手く使えないと美しい背中にはなりません(泣)
背中は人間の身体の中でも、とても面積の広い筋肉です。人によって動きの癖が多種多様に変わります。その癖によって背中が使えない状態だと、マシンやダンベル等、何を使っても背中の筋肉が動いてくれません。
例えばもしマシンやダンベル等の重りを持った瞬間に、背中から力が抜ける癖があったら、どんなにガムシャラにやっても背中を改善するのはなかなか難しいですよね。
なので背中がなかなか美しくならない方は、人それぞれの千差万別の動作パターンの癖を直さないと、目標に近づくことは難しいかもしれません。
ではどうすればいいの?
そのためにはざっくりと言うと、まずは肩甲骨を意識して動かせる・もしくは止めることができる様になることが必要です。背中をがむしゃらにトレーニングする前に、動きのトレーニングが必要な方もいる、ということですね。
そして目標にもよりますが、最終的には肩甲骨と背骨と骨盤を分離させる必要があります。これは今はまだ意味がわからなくても大多数の方は大丈夫ですよ。
背中の筋肉はたくさんの筋肉群で構成されており、それぞれの筋肉がそれぞれの骨に付着してます(骨盤や腕や肩甲骨等)。狙ってピンポイントで脂肪を燃焼したり、ピンポイントで筋肉を引き締めたりするには、各関節のコントロールが必須となります。
美しい背中をした方は、今から書くことが意識的・無意識的に関わらず出来ている可能性が高い、ということですね。すべての結果には理由がありますから。
難しくてよくわかりません…
ウンチクはこれくらいにして、それではまず肩甲骨に焦点を当てましょう。トレーニングで結果を出すために大事なことは、知識の有無ではなく実際に動けるかどうかですからね。
あなたの肩甲骨コントロールレベルをまずは知ることから始めましょう。
レベル1そもそも肩甲骨がどこにあるのか感じられない
レベル2肩甲骨が動くのがなんとなくわかる
レベル3背骨を使って肩甲骨を意識的に動かせる
レベル4姿勢を変えずに肩甲骨だけを意識的に動かせる
レベル5肩甲骨だけを左右独立して動かせる
レベルが下に行くほど身体が分離して動かせるということで、難易度が上がっていきます。
あなたの肩甲骨コントロールレベルがわかる簡単なエクササイズ
それでは立ったまま胸を張る→背中を丸める動きを10回繰り返してみましょう。このエクササイズは姿勢を変化させて(=背骨を使って)肩甲骨を動かしています。
これでレベル1〜3のどれかがわかります。
レベル3の方は直立不動のまま、できるだけ背骨を動かさずに肩甲骨を動かしてみましょう。意外と難しかったでしょうか?これができればレベル4ですね。レベル4の方はそのままレベル5にもチャレンジしてみましょう。
ちなみに特に運動をしてないのにレベル4以上の方は、何かスポーツを始めたら他人をごぼう抜きするほど上達するかもしれませんね。
自分は運動指導者としてレベル5以上できますので、クライアントの方でご希望の方は、パーソナルセッション中にいつでも実演いたしますよ。
肩甲骨コントロールレベルが分かったら
徐々にレベルを上げていけるように練習していきます。すべては美しい背中のためです。上半身の肩や肘等の各関節に痛みがある方でも、軽いものであればこのエクササイズを練習する内に、動きが滑らかになって直るかもしれません。
それぞれのレベルに応じた、誰でも出来る練習方法の一例を解説していきます。
レベル1そもそも肩甲骨がどこにあるのか感じられない
肩甲骨を感じるトレーニングから始めましょう。可能であれば誰か他の人に肩甲骨に触れてもらって、上記のエクササイズを練習しましょう。
誰かに触ってもらう等で体性感覚・皮膚刺激を利用して意識を補強すれば、肩甲骨の存在がなんとなく感じられるかもしれませんよ。
レベル2肩甲骨が動くのがなんとなくわかる
上記のエクササイズを繰り返して、より肩甲骨の意識を高めましょう。少しずつ肩甲骨を自分から寄せる→開く意識を持って練習しましょう。
レベル3背骨を使って肩甲骨を意識的に動かせる
自分から肩甲骨を意識して動かせるようになったら、今度は徐々に背骨の動きを小さくして、エクササイズを練習しましょう。このレベルの方は、背中のトレーニングで肩甲骨をコントロールする練習を始めても、よろしいかと思います。
レベル4姿勢を変えずに肩甲骨だけを意識的に動かせる
肩甲骨を使ってどんどん背中のトレーニングを実践していきましょう。このレベルの方でいまいち背中が引き締まっていない方は、ただ単に背中の運動不足の可能性があります。
適切な負荷で動かす機会を増やせば、脂肪燃焼・背中引き締め効果も上がるでしょう。
レベル5肩甲骨だけを左右独立して動かせる
並のパーソナルトレーナーをも凌駕するコントロールレベルです。このレベルでも満足できない、さらに上を目指す方は、それ相応の実力を持ったパーソナルトレーナーに指導を仰ぎましょう。
痛みや違和感がある方は
無理をせずにエクササイズを中止してくださいね。改善しようと頑張りすぎて、関節や筋肉を痛めてしまっては元も子もありませんから。
まとめ
身体の動かし方に問題がある方は、残念ながらどんなトレーニングをしても身体を改善することは難しいでしょう。トレーニングを継続されていても、目に見えて身体が美しく変わっていく方は非常に少ないです。
例えば車で言えば、上手に運転出来るようになるには、教習所に通ってまずは運転の仕方を学ばなければなりませんよね。
たとえ良い車に買い換えても、運転が上手にはなりません。運転が上手な方が良い車に乗れば、どこへ行くにも自由自在ですね。
この場合、トレーニングに置き換えると、身体の動かし方=運転の仕方、良い車に買い換える=筋トレ、教習所=パーソナルトレーナーをつける、ですね。
教習所に通う料金も決して安くはありませんが、これから先長い年月車を運転することで得られる様々な利点を考えれば、適正と感じられるかもしれません。
大事なことは、まずはあなたの目標を邪魔しているものを明らかにすることなのではないでしょうか。
女性はもちろん、男性には特に言えることですが、何も持たずに背中が使えない方は、重りを持ったら背中はもっと使えなくなります。
マシンやダンベルの重量が増えても、ちっとも身体が変わらないなんて方は巷のジムにもたくさんいらっしゃいます。最低限肩甲骨を自在にコントロールできなければ、それなりののっぺりした背中しか作ることが出来ません。
もしこの罠にハマっていたら、要注意です。自分の身体への投資をいくら頑張っても、リターンが得られないとやる気も削がれてしまいますから。
逆に少しでも身体が変わっていく兆しがあれば、人間いくらでもやる気は湧いて出てきます。そうなればしめたものですよね。あとはそれを継続するだけでぐんぐん目標に近づくことが出来ます。